• 会員限定
  • 2024/11/07 掲載

結局、ステーブルコイン・暗号資産はどう変わった? 金融庁と日本銀行が語る胸のうち

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
22
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
2023年に金融庁は、ステーブルコインと暗号資産に関する法改正により、金融イノベーションの促進を図った。新制度により、銀行や資金移動業者、信託会社などがステーブルコインの発行を可能とし、利用者保護やマネーローンダリング防止対策を強化したのだ。この法制が決まった背景やその際の考えなどについて前金融庁総合政策局参事官(信用制度担当)大来 志郎氏と日本銀行 決済機構局FinTech副センター長でデジタル通貨検証グループ長の鳩貝 淳一郎氏が対談した。
photo
Web3.0の推進に向けた金融庁の取組みとは?

金融庁の取組み「ステーブルコイン法制」

鳩貝氏:いわゆるWeb3.0の関係では、政府において推進に向けた施策が講じられています。なかでも、ステーブルコイン・暗号資産関係では、2023年に金融庁による大きな制度改正がありました。今回のインタビューは、こうした動きの中心で指揮を執られてきた大来信用制度参事官に、「Web3.0の推進に向けた金融庁の取組み」というテーマでお話を伺うものです。

 今回は、金融庁のWeb3.0推進に関するさまざまな取り組みのうち、特に関心が高い、ステーブルコイン法制や暗号資産税制に関する取組みを中心にお聞きします。

 まず、あらためて、ステーブルコインの法制に関して、簡単にご説明いただけますでしょうか。2023年の資金決済法の改正で、発行・流通スキームが新たに実現しました。

photo
前金融庁
総合政策局参事官(信用制度担当)
大来 志郎氏

大来氏:2023年の制度改正によって、広く送金・決済の手段として利用されるステーブルコインに関して、電子決済手段等として資金決済法・銀行法に位置付け、取引の仲介者への登録制等を導入しました。

 2023年の6月1日に施行された本制度では、ステーブルコイン(電子決済手段等)の発行体として、銀行、資金移動業者の他に信託会社も認められるようになりました。銀行発行スキーム、資金移動業者発行スキーム、信託会社・信託銀行発行スキームと、ビジネスモデルに応じた柔軟な展開が可能になっています。

 なお、ステーブルコインといっても、現時点で銀行が発行する場合には資金決済法上の「電子決済手段」ではなく、トークン化預金の形式を取っていただく必要があるなど、その法律上の位置付けは発行体によって異なることにはご留意いただく必要があります。

 また、ステーブルコインの特徴でもある発行者と仲介者の分離にも対応して、仲介業に関してはそれぞれのスキームに応じた登録(電子決済手段等取引業、電子決済等取扱業)を取得いただくことで、国内でビジネスが可能となっています。


 これらの結果、利用者保護とマネーローンダリング防止を図りつつ、ブロックチェーン技術を活用した金融イノベーションの社会実装が可能になると考えています。 【次ページ】ステーブルコインとマネーローンダリング対策
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます