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  • 2024/03/29 掲載

約17%も該当?これからメガバンクに冷遇される“ある客層”、選別がはじまる理由とは

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日銀が政策転換に踏み切ったことで、4月以降、企業の資金調達環境が激変する可能性が高まっている。実際の金利以上に銀行の動きは早く、企業は銀行との付き合い方について再考を迫られることになるかもしれない。
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日銀のマイナス金利解除は、銀行の経営に大きな影響を与えることになるが、それは融資先企業に対する態度の変化にも表れてくるかもしれない
(Photo/Getty Images)

メガバンクが預金金利引き上げを表明したことの意味

 日銀が3月の金融政策決定会合においてマイナス金利解除を決定したことで、金融市場は金利上昇に向けて本格的に動き始めた。日銀としては、マイナス金利の解除に続き、秋にはゼロ金利を解除したい意向だ。教科書的に考えれば、市場金利が動き出すのはゼロ金利解除以降なので、本格的な利上げは来年以降との解釈になるだろう。

 だが金融市場の最前線における動きはそうではないかもしれない。

 今回の日銀の決定を受けて、メガバンク各行は早くも預金金利引き上げを表明している。ゼロ金利解除どころか、マイナス金利を解除しただけの段階で、なぜ銀行の対応はここまで迅速なのだろうか。それは来るべき金利上昇とそれに伴う激しい預金獲得競争を予想しており、いち早く手を打っているからにほかならない。

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日銀のマイナス金利解除を受け、メガバンク各行は早くも預金金利引き上げを表明するなど、すでに預金獲得競争がはじまっている
(Photo/Shutterstock.com)

 日銀の政策転換によって短期金利が上昇に転じた場合、銀行の資金調達環境は一気に悪化する。これまではゼロ金利でいくらでも資金を調達することができたので、銀行は預金者に対し、ほぼゼロという半ば冗談のような金利を提示してきた。預金金利がゼロということは、言い換えれば、預金者に対して「お金など預けなくて結構です」と言っているに等しい。

 だが、これからの時代は状況が180度変わる。

 金利上昇に伴う資金調達環境の悪化によって、(以前と同様)預金は銀行にとってもっとも大事なビジネス基盤となる。銀行という商売において預金を確保しておくことはまさに生命線であり、かつての銀行マンは、預金獲得にノルマが課され、お世辞にも楽しいとは言えない預金獲得の営業に多くの労力と時間を費やしてきた。金利が上がるということは、こうした当たり前の銀行業の世界が戻ってくることを意味している。

 各行は今後、他行に預金を奪われないよう、金利を相次いで引き上げることになり、それは大きなコスト負担となって跳ね返ってくるだろう。メガバンクが率先して金利引き上げを宣言した以上、地銀も追随せざるを得なくなるのは確実であり、一気に預金金利が上がる可能性が高まっている。 【次ページ】金利上昇で銀行の経営はどうなる?
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