弁護士 河瀬 季
東京大学 法学政治学研究科 法曹養成専攻 卒業。
2002年からIT関連フリーランスとして、SBクリエイティブ社の雑誌への寄稿、書籍の全編執筆などの執筆活動や、各種ウェブサービスの開発等を行う。司法試験合格後は弁護士として、ITとビジネスに強いコスモポリタン法律事務所(東京・音羽)に所属。自らも、複数のIT企業の顧問弁護士などとして、新興企業支援や知的財産権管理、資金調達などを含む、各種の企業法務に携わっている。
個人サイト:http://tokikawase.info/
Twitter:http://twitter.com/tokikawase
個人情報保護法とは、一言で言えば、「企業等が取得する個人情報の扱いを規律する法律」だ。大きく言えば、「個人情報をどのように取得するか」「取得した個人情報をどのように扱うか」という問題を規律している。企業がネット上でサービスへのユーザー登録などを行わせる場合にも関係する法律なので、「自社のビジネスでも問題になったことがある」という人が多いのではないだろうか。個人情報保護法は、多くのビジネスマンにとって関係がある法律なのだが、基本的な考え方が難しく、また、癖がある。本稿では、特にネット上で顧客(ユーザー)の情報を得て、これをクラウドなどを用いながら管理・利用する企業のビジネスマン向けに、その概要を解説する。
「Amazonガチャ」とは、Amazonの中からランダムに選ばれた4,500円分の商品が入った福袋を5,000円で買う(差額500円は代引き手数料など)といったサービスだ。しかし、「Amazonの商標権を侵害しているのではないか」などとネット上で「炎上」し、各種ネットメディアでも取り上げられ、開始からわずか5日で閉鎖に追い込まれてしまった。「Amazonガチャ」は何故炎上したのか。「Amazonガチャ」は「Amazon」の商標を、いかなる意味で侵害したのか。他のベンチャーやIT企業などにとっても、今回の事件から学べることは多いだろう。「Amazonガチャ」の仕掛け人、BearTail代表取締役 黒崎 賢一氏のインタビューを交えながら検討していこう。