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- 2023/09/04 掲載
推定価値より「ほぼ半額」、いま欧州自動車メーカー株がこんなにも安い“複雑な事情”
「状況は複雑」、なぜこんなにも大安売り中?
欧州の自動車販売は2023年上半期に18%増加したが、欧州の自動車メーカー各社の株価の安さからは、その事実はすぐに分かるものではない。大半の欧州系自動車会社の株式は、米モーニングスターのアナリストが割り当てた推定公正価値の半分以下で取引されている。たとえば、フォルクスワーゲンは推定公正価値の約3分の1で取引されており、ステランティスはほぼ50%割安で取引されている。
これは長期投資家が優良株を割安で購入できる時期が来たことを意味するかもしれないが、米モーニングスターの自動車アナリストであるリチャード・ヒルガート氏は「状況は複雑だ」と語る。
一方、2023年上半期の新車需要は好調だったものの、高インフレと景気減速への懸念が展望を悪化させている。同時に、半導体チップメーカーではサプライチェーンの課題が尾を引いており、これが自動車メーカーの供給能力を阻害している。しかし、こうした不足状態が解決すれば、その方向からの逆風は緩和されることになるだろう。
「市場は需要がさらに高まると予想しているが、それはまだ起こっていない。しかし、需要拡大に向けた明確な道筋があり、それが実現すれば株価は再び上昇するだろう」とヒルガート氏は言う。
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