- 2022/01/15 掲載
所得税?消費税?池上彰さんが教える「一生で一番多く収める税金」とは?
前編はこちら(この記事は後編です)
納税は国民の三大義務の一つ
中学「公民」の授業を思い出してください。答えは、教育(第26条「子女に普通教育を受けさせる義務」)、勤労(第27条)、納税(第30条)です。
第3章では、このうちの納税を取り上げます。私たちは一生でどれだけ税金を払うのか、仕事をして稼いだお金の何割ぐらいが税金や納めるべき保険料になるのか。その数字を知ると、きっとあなたもいろいろ考えたくなるはずです。
税金と聞いてすぐ思い浮かぶのは、所得税、住民税、消費税、酒税、たばこ税など。ほかにもいろいろな名称の税金があります。税金は安いに越したことはありませんが、私たちの社会を維持するにはそれなりのお金が必要です。憲法で納税が国民の義務とされているのもそのためです。
でも、人が一生でどれくらい税金を払うのかなんて、ふだんあまり考えたことありませんよね。また、私たちの身の回りで税金がどれくらい使われているのかについても、意外と知らないものです。
税金のことをわかっているという人も、わからない人も、ここでちょっと考えてみませんか。
家、タバコ、ビール。一生で払う税金はいくら?
社会人になって収入が安定してくると、マイホームが欲しくなる人も出てきます。賃貸住宅に住んでいる限り税金はかかりませんが、家(マンション、戸建て)を買った場合、家は持っているだけで税金がかかります。それが土地と家屋にかかる固定資産税です。東京に家を買って60年住むと一体いくら税金がかかるのか。一定の条件で計算したところ、約1,020万円という結果になりました(図1参照)。かなり大きな金額です。
最近はタバコの煙が有害ということで、よく家の玄関の前やベランダでタバコを吸っている人を見かけます。家の中で吸うと家族に迷惑がかかるからでしょう。タバコは身体に悪いとわかっていても、好きな人はやめられない(やめたくない?)ようです。中には「タバコが吸えたら長生きしなくてもいい」と言う人もいるほどです。
ところで、タバコは値段の半分ぐらいが税金だと知っていましたか?
540円のタバコを毎日1箱、60年間吸い続けたとすると、払う税金は約620万円にもなります。
では、ビールはどうでしょうか。タバコは吸わないけどビールは好きという人は多いですよね。
ビールも40%ぐらいが税金です。500ミリリットル缶を1日1本、60年間飲み続けたとします。すると、この間に払う税金は219万円になります。
【次ページ】車は所有しているだけで税金がかかる
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