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- 2019/10/21 掲載
「キャッシュレス」の現在地まとめ、消費増税という“追い風”と課題
経済産業省が推進するキャッシュレス・消費者還元事業
2019年10月1日から消費税が引き上げられた。消費税増税後から2020年6月までの9カ月間、経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」により、中小事業者の小売店では、消費者がキャッシュレスで商品を購入することで、支払額の5%がポイントとして還元される。ここでは、経済産業省では、「キャッシュレス・消費者還元事業」の取り組みをまとめよう。
2019年4月、経済産業省と一般社団法人キャッシュレス推進協議会は、「キャッシュレス決済の導入を検討中の事業者」と、「キャッシュレスツールの活用を考える一般消費者、及び特定の層(高齢層、女性、若年層)」向けに、キャッシュレスの解説パンフレットを作製した。
2019年8月には、消費者が本事業の対象店舗や、各店舗における還元対象となるキャッシュレス決済手段がひと目で分かるよう、キャッシュレス・ポイント還元事業の店頭用広報キットの配布を開始した。
2019年8月30日には、不正利用が発生した際の利用者との間における責任、補償などを明確にしておく必要があるため、「コード決済における不正利用に関する 責任分担・補償等についての規定事例集 」も公表している。
経済産業省の発表によると、9月5日時点の「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店登録申請数は約58万件といい、今後さらなる登録数の拡大が見込まれている。
9月20日には、キャッシュレス・ポイント還元事業について、対象店舗を検索するための地図アプリをホームページ上の地図機能を公表し、10月1日から本機能の提供を開始した。「キャッシュレス・ポイント還元事業」のWebサイトから手に入る。
成長が見込まれるキャッシュレス市場
経産省が推進するキャッシュレスだが、マーケットの規模はどの程度なのだろうか。富士キメラ総研が2019年9月に発表した「キャッシュレス/コンタクトレス決済関連市場調査要覧 2019」によると 特に、急成長が見込まれるのが、QR/バーコード決済市場だ。QR/バーコード決済市場は2025年には2018年比77.9倍の7兆4000億円まで拡大すると予測している。
QR/バーコード決済は、中国で先行して普及したサービス「Alipay」「WeChat Pay」が日本国内でも2017年以降徐々に浸透している。そして、「Origami Pay」「LINE Pay」を皮切りに「Pay Pay」など国内事業者も相次いでサービスを開始した。
これらは、大規模なキャッシュバックキャンペーンを行ったことで認知度が向上し、2018年に急速に市場が拡大した。2019年は携帯電話キャリアやコンビニエンスストアがサービスを開始したことで引き続き拡大が見込まれている。
富士キメラ総研によると、関連サービスや対応店舗が増加するため、2025年にかけて市場は大幅に拡大する。その後は、さまざまな事業者が市場への参入により規格が乱立するため、選別や淘汰も想定されるという。また、規格の共通化や加盟店の開拓など、事業者間の連携が加速していくと見込んでいる。
【次ページ】人手不足が深刻する中、キャッシュレス化は進むのか
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