• 2024/09/24 掲載

タワマンが今後「普通のマンション」に負けるワケ、住民を待つ「自業自得」の未来とは(3/3)

連載:どうなる? これからの日本の不動産

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今後到来するタワマン民「自業自得」の時代とは

 タワマンの場合、この外壁の修繕工事に手間や時間がかかってしまいがちだ。

 工事に際し、作業用の足場を組めるのはおよそ17階までだ。それ以上の階の外壁を修繕するには、屋上に設置したクレーンから、作業用の足場を吊るす方法になる。その費用は、足場を組む場合の倍以上だ。しかも、風の強い日には危険なので作業ができない。1層分の作業を行うのに2カ月の時間が必要と言われる。もちろん、修繕積立金をしっかりと積み立てていれば問題ないが、相応の費用がかかることは理解しておく必要があるだろう。

 一方、17階までのマンションなら、足場を組むことで外壁の修繕工事が可能。しかも継ぎ目が少ないので、タワマンに比べて修繕工事も容易な上、費用もタワマンほどではない。

 多くの人は未だにタワマンに憧れている。たしかに、そこでの生活は華やかかもしれない。

 しかし土地が限られている都心の一部エリア以外で、ここまで見てきたような問題が生じ得る可能性のあるタワマンを建設する必要があるのだろうか。

 今後年月が経つにつれて、築20年や30年のタワマンが激増する。その深刻なメンテナンス問題に取り組むのは、タワマンの区分所有者によって形成されている管理組合である。

 タワマンの維持・管理における責任は100%管理組合に帰属する。つまり、タワマンの区分所有者たちが「自分たちで何とかしなければならない」のが実情だ。

 かつては山間や高地にマンションを建設し、見晴らしのよさをアピールしていた時期があった。今、高齢化が進む中で、山の上の住居を行き来したいニーズがどれほどあるだろうか。同様に、タワマンも今後メンテナンスや管理の問題で「自業自得」と憐れまれる存在になる可能性を秘めているのではないだろうか。

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