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- 2024/06/27 掲載
地銀における「データとAI」活用の勝ち筋とは? 山口FG事例
地銀のデータ活用の現状と課題
さまざまな業界でデータやAIの活用が著しく進展し、一部の先進企業では顕著な成果を上げています。一方、地銀の領域ではまだ道半ばというのが実情です。地銀の現場からはデータやAI活用を推進するうえで直面する課題として、以下の3つが挙げられることが多いようです。(2)専門人材の不足
(3)内部のカルチャー
たとえば、特定の取引データを分析しようと思ってもデータベースがバラバラであったり、担当者によって顧客との折衝記録の量や質がバラバラであったり、といった具合です。
(2)についてデータサイエンスや機械学習といった分野の専門知識を持つ人材が不足していることも、地銀のデータ活用の道を阻んでいます。データやAIがビジネスにもたらす潜在的な価値を最大限に引き出すためには、専門的なスキルと深い理解が必要ですが、他の業界で投資が活発になっている中、地銀によるこれら人材の採用や育成に向けた投資は不足しており、その確保に苦労しています。
(3)についてデータを効果的に活用する文化が地銀の中に根付いていないことも課題の1つです。データ駆動型の意思決定を行うためには、組織全体でデータの価値を認識し、データを中心に据えた業務運営が求められます。
しかし多くの地銀では、既存の業務プロセスや意思決定構造がデータ活用の取り組みを阻害しています。たとえば経営者が感覚で意思決定をしていたり、営業担当者が顧客に係る情報をシステムに入力することの重要性を理解できていなかったり、という具合です。
これらの課題に対応するため、地銀はデータ活用に関する基盤の整備や、データサイエンスや機械学習の専門家の育成や採用、そして組織文化の変革に向けて十分な投資を行う必要がありますが、そうした投資の意思決定や推進は簡単ではありません。
そこで地銀ならではの強みを生かした成功事例をいち早く作ること(クイックウィン)が重要です。経営者も営業現場も理解しやすい効果を早く創出できれば「どんどんデータ活用を推進しよう」という機運が全行的に醸成され、経営者や営業現場も巻き込んだ「データとAI」活用が進んでいきます。
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