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- 2023/10/16 掲載
GAFAMのヤバすぎる「エンジニア報酬額」、最高はメタ、最低は? 5つの職位で徹底比較
連載:米国の動向から読み解くビジネス羅針盤
日本のITエンジニアの22%が「500~600万円」
日本のITエンジニアの収入が話題だ。外国人人材のマッチング事業などを手掛ける全研本社が全国のITエンジニア約200人を対象に7月に実施したアンケートで現在の年収を聞いたところ、最も多かったのは「500万円以上600万円未満」で22%、続いて「400万円以上500万円未満」が16%、そして「700万円以上800万円未満」が14.5%となった。一方、希望する賃上げ率で最も多かったのは「10%以上」で43.9%、続いて「4%以上6%未満」で19.1%だった。では、米国のIT大手はどうだろうか。
ITプロフェッショナルが匿名でキャリアや給与を語り合うコミュニティサイト、Blindが、米国で働くエンジニア数万人分の収入データ(給与のほか、ボーナスや各種手当を含む)を集計して分析を行った。
調査・分析期間は、米テック大手各社でリストラの嵐が吹き始めていた2022年1月から、AIブームの盛り上がりを見せる2023年8月まで。アマゾン、アップル、グーグル、メタ、マイクロソフトの5社において、最も下位のエントリーレベルからプロフェッショナル、シニア、スタッフ、そして最上位のプリンシパルまでの各職位でどれだけの報酬を得ているかを申告してもらい、年額を平均化している。
Blindによれば、こうしたデータからは各社の給与体系はもちろんのこと、平均的な昇進スピードや企業文化まで読み取れるのだという。なお、職位や役割も企業や部署、さらに個人の評価や年功により差があるため、厳密な同一条件の比較ではない。また、Blindのデータは他の調査の推計よりも若干低めになる傾向があるとされることには注意が必要だ。
【徹底比較】GAFAMの「報酬」水準を解説
さて、各社のデータを見て行こう。■メタ
まず、2022年から経営の効率化を進め、累計で2万2000人を削減対象としたメタだが、新卒ホヤホヤのエントリーレベルのエンジニアは平均でおよそ17万9,000ドル(約2,685万円)、プリンシパルでは78万ドル(約1億1,700万円)を稼ぐ。Blindによれば、5社の中で「エンジニアの昇進が最も早く、業界最高レベルの報酬を出している」。
メタは、2018年から2022年の間に社員数が2倍以上に膨れ上がり、従業員1人当たりの儲けが14%も落ち込んでいた。経営の効率性を強化してきたとはいえ、2023年8月の時点でもなお業界トップレベルの報酬であることは興味深い。
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