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  • 2023/03/17 掲載

景気後退は避けられない?ウエルスアドバイザー朝倉氏が「いま投資すべき銘柄9選」を解説

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世界を見渡すと、米中対立やロシアによるウクライナ侵攻、東西分断の深刻化など、先行き不透明な情勢が世界経済に大きな影響を及ぼしているほか、世界的にインフレが進み各国中央銀行は、ここ数年で急速に政策金利を引き上げています。こうした変化を受け、市場はこれまでにないほど大きく歪みはじめています。国内の変化で言えば、「デフレ×円高」が当たり前だった時代から、「インフレ×円安」が続く時代へとシフトしています。これまでの常識が大きく変化する中で、今後はどのような投資行動をとれば良いのでしょうか。
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図表1:米国の投資家は良質なファンドを長期で保有する
(出典:ウエルスアドバイザー)
本記事は、ウエルスアドバイザー公式YouTubeチャンネルの動画『【MSカンファレンス2023】異例なほど不確かの中、資産を守り増やすための運用法<アーカイブ配信>』の内容を一部再構成したものです。

10年で5倍、米国投資家は何に投資してきたか?

 今後の投資戦略を考えるうえで参考にしたいのは、米国の投資家がこの10年間でとった投資行動です。図表1は2012年11月と2022年11月の米国籍ファンドの純資産残高トップ10を表しています。注目してほしいのは赤丸をつけてあるところです。10年前のトップ10にランクインしているファンドの6つが、10年後になる2022年にもトップ10に入っています。

 また、そのうち右側のインデックスを黄色くハイライトしていますが、10本中7本がインデックスファンドなのです。

 さらに注目してほしいのは、赤丸を付けたファンドの純資産の2012年と2022年の比較であり、おおよそ3~5倍くらい増えています。たとえば、バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドは1,822億ドルから9,408億ドルに増えています。9,408億ドルを日本円で換算すると、約120兆円です。

 日本の投資信託の残高は全体で140兆円あり、そのうちの60兆円がETFです。買っているのは日本銀行で、個人ではありません。皆さんが借りている投資信託の残高は、トータルでおおよそ80兆円です。つまりすべての日本の投資信託よりも、米国の1つの投資信託での残高が圧倒的に大きいのです。つまり米国の投資家は、しっかり成果を積み上げてきているのです。

10年でわずか7%…日本の投資家は何に投資してきた?

 米国の投資家と日本の投資家では、何が違うのでしょうか。日本の投資家のリテラシーが低いわけではありません。

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図表2:日本はファンドの人気が持続しない
(出典:ウエルスアドバイザー)

 図表2は、2012年と2022年の日本国籍ファンドの純資産残高トップ10を表したものです。顔ぶれが大きく変わっています。2つともランクインしているのは、フィデリティ・USリート・ファンドBだけです。このファンドの純資産を見ると2012年が6,511億円、2022年が7,060億円であり、伸び率は10年でわずかに7%です。

 10年前にトップだったグローバル・ソブリン・オープンは、高い時期には6兆円まで成長しましたが、現在は2,800億円と約5分の1に縮小しています。

 一般的に投資においては、純資産が増えているファンドに目が行く傾向があります。この1年間の資金流入で人気が高いのは、米国の成長株を組み入れたファンドでした。しかし、こうした投資方法では資産を増やすことはできません。

待ち受ける景気後退相場、なぜ「為替ヘッジなし」が良い?

 この20~30年は、「デフレ・円高」でした。つまり預金をしていても良かったのです。0.1%の預金金利でも、物価が下がれば相対な資産価値は下がっていないからです。

 しかし、これから突入する「インフレ・円安」の時代では、預金だけをしていると資産の価値は減ります。今後は、通貨分散を考える必要もありますし、中長期で考えた場合には株式投資もする必要があるでしょう。

 つまり安定運用と積極的運用は、しっかり分けて考えるべきです。そして何よりも投資のマインドセットを変えていかなければいけません。流れは大きく変わっているのです。

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図表3:「金融引締め相場」から「景気後退相場」に向かう
(出典:ウエルスアドバイザー)

 景気の相場は、「金融緩和相場→景気拡大相場→金融引締め相場→景気後退相場」と循環しています。この循環は長い目で見ると、変わりません。左上の「金融緩和相場」には、リーマンショックを受けての金融融和の実施時期が該当します。

 リーマンショックが起こって、世界の中央銀行が量的緩和で資金を市場に流しました。そして金融緩和で金利を下げ、コロナショックの中でもゼロ金利にしました。業績が拡大した訳ですが、拡大しすぎたため引き締めをしているのが今の状況です。このまま引き締めが続くと、景気後退になります。

 金融引き締めによって金利が下がり景気後退相場になると、相対的に債券の価値は高くなります。つまり円安へのリスクヘッジとしては、外国債券のファンドを持っていることが有効と言えるでしょう。外国の債券のファンドを所有している時点で、為替をオープンにしていることになり、通貨分散が図れるからです。それでは、具体的にどのような銘柄が候補になるのでしょうか。 【次ページ】有力候補となる「債券銘柄3選」「株式銘柄6選」とは?
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