• 会員限定
  • 2022/11/30 掲載

どうなる米経済、景気後退の前兆「逆イールド」“40年ぶりの大きさ”は何を意味する?

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
米経済が前途多難であることが明確になりつつある。景気後退の前兆として最もよく知られている「逆イールド」(利回り曲線の逆転現象)が1982年の景気後退以来、最も極端な水準に達している。過去20年間、この現象が続いたときにはいずれの場合もその後に景気が後退した。景気を巡る論点は、「本当に景気は後退するかどうか」ではなく、「どの程度後退するか」になっているのだ。多数のアナリストらに見解を聞いた。
執筆:Morningstar、翻訳校正:FinTech Journal編集部

執筆:Morningstar、翻訳校正:FinTech Journal編集部

photo
1981~1982年の景気後退以来、最も極端な状態にある「逆イールドカーブ」。専門家らの見解は?
(Photo/Getty Images)
※本記事は、米国モーニングスター社の記事「The U.S. Treasury Yield-Curve Recession Indicator Is Flashing Red」をもとにFinTech Journal編集部が翻訳・再構成したものです。米国モーニングスターの独占的な権利に属しており、私的利用かつ非営利目的に限定します。また、米国モーニングスター及びその関連会社は、本翻訳記事の利用に関して一切の責任を負いません。

論点は「景気は後退するのか」ではなく「どの程度後退するか」

 米国債の逆イールドは、景気後退がどの程度深刻か、どのくらいの期間継続するか、あるいは景気後退がいつ始まるかを予測するものではない。だが市場観測筋は、現在のメッセージは疑いようがないものだと語る。

 ベアード・アドバイザーズのシニア・ポートフォリオ・マネージャーであるデュアン・マカリスター氏は、「歴史的に見て、このような逆転現象の継続は、景気後退の到来の兆候を示す指標としてかなり信頼度が高い」と語る。

 そのため、多くの市場観測筋は「本当の問題は景気が後退するかどうかではなく、景気後退がどの程度になるかだ」と述べている。

 浅いのか、それとも深くなるのか、短いのか、それとも長引くのか──資金運用や財政管理に携わる専門家はこうした問いに取り組んでいる。その多くが、最近の経済データがいささか相反する状況であることから、見通しは非常に不透明だと述べている。その一方、インフレ率は40年ぶりの高水準から下落し始めていることから、FRBは利上げペースを緩められるはずである。

 しかし、最近は緩和傾向にあるものの、インフレ率は依然として非常に高い水準にある。同時に、雇用成長と個人消費は引き続き堅調だ。事実、経済成長の現在の推定値を示すアトランタ連邦準備銀行のGDPNow予測では、第4四半期の成長率は4.2%と極めて強力である。「これらの指標は、FRBの利上げ停止が早すぎることで、高インフレが経済に組み込まれるリスクを冒すわけにはいかないことを示唆している」とアナリストらは指摘する。

画像
米国債イールドカーブ(利回り曲線)。縦軸は利回り(%)。凡例は上から、2022年11月16日、2022年10月31日、2021年11月16日
(出典:米国財務省。2022年11月16日時点のデータ)

この続きは会員限定(完全無料)です

ここから先は「ビジネス+IT」会員に登録された方のみ、ご覧いただけます。

今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。

すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!

  • ここでしか見られない

    2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!

  • 完全無料

    登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!

  • トレンドを聞いて学ぶ

    年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!

  • 興味関心のみ厳選

    トピック(タグ)をフォローして自動収集!

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます