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近年のデジタル技術の導入で、飛躍的な進化を遂げた製造業の製品開発。さらにこの先も加速するソフトウェアの進化やDXの進展によって、一層大きな転換点が訪れると予測されている。たとえば、テスラの躍進には目を見張るものがあるが一方、フォルクスワーゲンは24年10月末に大幅減益が報じられた。グローバルの市場で生き残るために、日本の製造業が変えるべきことは何か。アーサー・ディ・リトル・ジャパン プリンシパルの濱田 研一氏が、デジタル技術導入に伴う製品開発の進化の歴史を踏まえながら、新たな価値創出に向けた仕組みの変革について語る。
ソフトウェアがもたらす開発プロセスの進化と新たな付加価値
その日本法人であるアーサー・ディ・リトル・ジャパンでプリンシパルを務める濱田 研一氏は、「これからの変化を見通す上でも、歴史に学ぶことは重要です」と、まず2010年までに起きた自動車業界の製品開発の進化を振り返る。
濱田氏によれば、この歴史の中でも最大の進化は「試作車をシミュレーションで代替したこと」だったという。それまでの自動車の開発では、物理的に性能試作車や量産試作車を何回もつくる必要があった。これが2010年代にさまざまな現象をコンピューター上でシミュレーション可能なCAE(Computer Aided Engineering)が導入された結果、試作が減り、開発スピードが大幅に向上したのだ。
また、コンピューター上のモデルを活用するMBD(モデルベース開発)は、これまでの個別最適の積み上げでは難しかった車両性能の全体最適を実現することを可能にした。さらにMBSE(Model Based Systems Engineering)によって、上流から下流までの各段階で何が起きているのかの繋がりを明らかにするトレーサビリティの確保が進み、開発初期段階から複数のプロセスを並行して行うコンカレントエンジニアリングも実現しつつある。
これら一連の変化は、デジタル技術の導入に伴ってもたらされた「過去の成果」だ。では、これから先、製造業の開発プロセスに起こる変化とはどのようなものだろうか。それを読み解くための1つのキーワードに、「『ソフトウェアの付加価値』がある」と濱田氏は語る。一体どういうことなのか。以降では、テスラやフォルクスワーゲンの事例をもとに解説する。
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・iPhone、Android登場の歴史に見る、自動車業界のゲームチェンジ
・テスラの完全垂直統合型、フォルクスワーゲンの水平分業型
・10年で150倍に、ソフトウェアの大規模化と製品の複雑化
・自動車開発に求められる「GAFA流アジャイル」とは
・フォルクスワーゲンの産みの苦しみ、「ポスト現地現物」への道筋
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