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- 2021/01/13 掲載
エクエーター原則とは?その意味とルール、誕生の経緯や採択金融機関を紹介
藤森みすず
大手Slerにてシステムエンジニアを経験後、フリーランスのライターに。IT・IoT、FX・保険・不動産・フィンテックなど、多様な記事の執筆を手掛ける。
しらいはるか
エディター・ディレクター。医療系大学院修了。公務を経てライターとしてキャリアをスタート。「医療」「金融」「ビジネス」の3分野をメインに執筆。ブックラィティングやコピーライティングも手掛ける。2018年よりエディター・ディレクターにシフト。現在は主にサイト運営やメディア管理を行う。
エクエーター原則とは
エクエーター原則(赤道原則)とは、石油・ガス開発や発電所建設等の大規模な開発や建設を伴うプロジェクトに金融機関が参加する場合、当該プロジェクトが自然環境や地域社会に与える影響に十分配慮して実施されることを確認するための枠組みだ。エクエーター原則の生まれた経緯と命名の由来、基本の10原則についてみていこう。多国籍金融機関やOECD加盟国の政府系輸出信用機関などは、この問題に対処するため自主ガイドラインを整備、1990年代後半には自然や地域社会へのリスク管理を始めていた。しかし、民間金融機関はなかなか自主ガイドライン策定が進まない状況となる。
この状況を打開したのは2002年10月、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)とオランダ銀行大手ABNアムロ。彼らは、世界の主要銀行をイギリスのロンドン近郊にあるグリニッジに集め、環境・社会リスク管理のガイドライン策定を呼びかける。結果、ABNアムロ、シティバンク、バークレイズ、ウェルストエルビーの4行がガイドラインの原案を策定。
2003年6月にエクエーター原則を正式発表し、10もの欧米主要銀行がその場で本原則を採択した。その後、エクエーター原則は2006年、2012年、2019年と改訂を重ね、現在の最新版は第4版となる。
そのため、最終的には赤道や基準に合わせるという意味のある単語「エクエーター」が採用され、「エクエーター原則」に改名された。
【次ページ】エクエーター原則の対象となる金融商品
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