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- 2020/02/06 掲載
会社選びで失敗した人はどうすればよいのか? 自分に合ったキャリアの選び方
自分に合ったキャリアの選び方
本屋さんに行くと、「これから稼げる仕事」を教えてくれる雑誌や本がたくさん並んでいる。しかし、これらの情報を鵜呑みにするのも注意が必要だ。先のことは誰にもわからない。いくら専門家の予想でも、正しいという保証はどこにもない。さらに、情報を詳しく見てみると、雇用の増加率がもっとも大きい仕事は、専門的で、そもそも現時点での雇用が少ないということがよくある。それに、もっとも雇用が多いのは、たいてい給料の安い仕事だ。ここでは特定の職業だけでなく、その職業が存在するすべての業界について考える必要がある。たとえば、同じ電気技師であっても、映画業界で働くこともあれば、電力業界で働くこともある。映画業界と電力業界では、将来の見通しも変わってくるだろう。
それに加えて、人口統計学の分析(デモグラフィック)や、最近の経済情勢を知っておくのも大切だ。たとえば現在、人口の高齢化が進んでいるので、医療などの高齢者をターゲットにしたビジネスは将来性が期待できる。
また世界に目を向けると、グローバル化がますます進んでいるので、外国語ができる人や、外国とのビジネスの経験がある人は有利になるだろう。さらに、今後もテクノロジーの重要性は増すばかりだと考えられるので、ハイテク業界も将来性のあるキャリア選択になる。
地方自治体や中央政府、公的な国際機関といった公共機関も、あらゆる職業の人を雇っているが、キャリアの中身は民間セクターとは違ったものになるだろう。
右図は、さまざまな職業における年収の中央値を集めている。中央値は平均値とは違い、すべての年収を少ない順に並べたときに、真ん中に来る値のことだ。つまり、半分の人は中央値よりも稼いでいて、もう半分の人は中央値より収入が少ないという意味になる。
一般的に、公共セクターの仕事は安定していて、福利厚生も充実している。収入については、公共機関と民間企業で明確な違いがあるかは意見が分かれている。アメリカでは非営利団体も大きく成長していて、現在のところ全労働力の約10%を占めるまでになった。各種の基金や、NGOが増えた結果だ。さらに、公共機関や非営利団体で働くと、奨学金の返済が免除になるという制度もある。奨学金を借りている人にとっては有益な情報だろう。
会社選びに失敗した時の対処法
就職はしてみたけれど、大失敗に終わることもあるだろう。それでもかまわない。少なくとも、自分に向いていないこと、自分にできないことは発見できたのだから。転職を目指すのなら、よく考えたうえで、決心がついたら上司に報告する。いきなり辞めるのではなく、ある程度の余裕を持って伝えるのは最低限の礼儀だ。とはいえ、ときにはそれができないこともあるだろう。辞めると伝えた日が、その職場での最後の日になるかもしれない。
いずれにせよ、ここで大切なのは「橋を焼いてしまわないこと」だ。すなわち、円満に退社することができれば、後になって自分の助けになることもある。その仕事で関係のあった人が、将来の同僚や雇用主になるかもしれないし、自分を誰かに推薦してくれるかもしれない。
【次ページ】就職や転職で失敗しないために知っておきたい3つの制度
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