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デジタル化の加速で取り扱い商材がなくなる危機
しかし、チケットや商品券の電子化が加速する現在は、金券ショップ業界自体がビジネスモデルの過渡期を迎えているという。甲南チケット 代表取締役の藤巻 好仁氏は、業界が置かれている現状について次のように語る。
「まずネット予約サービスの普及によって、我々のビジネスにおいて収益の柱だった新幹線の回数券が廃止になりました。その他の金券類や株主優待券などもどんどん電子化しており、金券ショップで取り扱いできる商材が年々減ってきています。今後もこの流れは変わらないでしょう」(藤巻氏)
金券ショップはこうした現状を打破するための新たな打ち手が求められており、金券類の販売と並行してブランド品やお酒などの物品買い取りを始める事業者が増えつつあるという。その中で、甲南チケットが今後の事業成長のために選択した手段が、FinTechの活用だ。
以前からWebを通じた買い取りや販売も行っていたが、基本的に実店舗での現金商売がメインである。そんな金券ショップの大手である同社が、オンライン決済・キャッシュレス化に舵を切り、ノウハウがない中で“金券ショップDX”を実現させた裏側には、多くの工夫と大胆な戦略があったという。
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