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- 2024/07/25 掲載
「商用EVの世界市場」を徹底図解、2030年「450万台発売」までの具体的な道のり
排ガス規制による「商用EV市場」の拡大
自動車の排ガス規制が目前に迫る中、自動車業界では、排ガスのない自動車や、EVの走行可能距離を伸ばす電気自動車技術への投資と研究に注力しています。都市部における電子商取引、物流、配送、モビリティの増加により、商用EV、特にEVピックアップトラックやEVバンの市場は大幅に拡大しています。
たとえば、商用車メーカーであるダイムラーの欧州部門・メルセデス・ベンツ・トラックは、2023年10月にバッテリー電気式の長距離トラックeActros 600を初公開しました。このトラックの量産は2024年末の予定です。
さらに、先進国や新興国における排出ガスを出さない公共交通機関への需要増加により、近い将来、EVバスのニーズが高まると予測されています。
イタリアの例を挙げると、2024年1月、宇通客車(Yutong)とBYDはバーリ市とタラント市にEVバスを供給する契約を締結しました。宇通客車はバーリに全長11.5~13メートルのEVバスを99台供給し、BYDはタラント市に全長18メートルのEVバスを45台供給予定です。各メーカーは、商用EVモデルの投入に注力しています。
自動車主要メーカーが「商用EV」に注力するワケ
下表は、主要メーカーが投入した新モデルの一部をまとめたものです。商用EVにシフトすると、電気はディーゼル燃料よりも安価なため、経営コストが削減されます。これは、企業にとって大幅なコスト削減となり、長期的な財務上の利益につながるため、魅力的な選択肢といえるでしょう。
近年、BYD、メルセデス・ベンツ、宇通客車(中国)、ボルボ、フォード・モーター(米国)などの主要OEMが、EV小型トラック、EVバン、EVバス、EV中型トラック、EV大型トラックを投入しています。
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