急拡大のデータセンタービジネスとワット・ビット連携
概要
【重点講義内容】
Ⅰ.生成AIが起動するデータセンタービジネスの急拡大とワット・ビット連携
東京大学 大学院 情報理工学系研究科 教授
江崎 浩(えさき ひろし) 氏
13:30~14:40
生成AIの爆発的ブームは、データセンター業界の急拡大を起動させるとともに、電力業界(経済産業省)と通信業界(総務省)の本質的な連携が前提になる「ワット・ビット連携」を本格起動することになる。
第7次エネルギー基本計画では、データセンター産業と半導体産業の拡大によって、これまで継続的な減少を前提にしていたエネルギー産業が増加・拡大に向かうという大きな基本方針の変更をもたらした。
日本がデジタル先端国として生き残るためには、データセンター基盤と半導体産業基盤を整備・拡大しなければならないとの認識であり、この実現には、産官による総力を挙げた施策が起動・実現されなければならないとされた。これは、デジタル田園国家構想におけるDXとGXの同時実現という戦略に合致した方向性である。
1.生成AIのインパクト
2.ワット・ビット連携戦略
3.脱炭素電源拡大の効率的実現施策
4.デジタル・グローバルインフラの地政学
5.経済安全保障とデータセンター
6.質疑応答/名刺交換
Ⅱ.データセンターの光と影
野村総合研究所
グローバル製造業コンサルティング部
チーフコンサルタント
佐々木 健一(ささき けんいち) 氏
14:50~16:00
データセンターはICT社会を支えるインフラとして年々その重要性が増加しており、昨今のAIブームにより近い将来さらに重要性が大きくなっている。それに合わせてサーバーをはじめ各種ファシリティ設備やエンジニアリング市場、加えてコロケーションと言われるデータセンター運用アウトソーシングのような事業も活況を呈している。
一方で、計算リソースを確保するための電力、計算パフォーマンスを維持するための冷却用の水を非常に多く消耗し、AI活用などの利便性向上の裏には、電力や水をはじめとする資源の消耗が行われている。Maginificent 7と呼ばれる大手ITサービス事業者を中心としたクラウドサービス拡大により、それら事業の効率化に向けたデータセンター標準化が進み、その標準仕様のデータセンターがグローバル各地で展開することで環境問題などのひずみを生じることが懸念されている。一方、日本の設備事業者などのサプライヤは従来から省エネ技術に磨きをかけ、且つ国内の多様なデータンセンター事業に対応した経験を持つことから、これらノウハウを活用して環境対応とデータンセンター事業拡大とを両立する技術を用いて事業拡大が期待できる。
1.データ需要とデータセンター建設の拡大
2.大手ITサービス事業者による標準化
3.市場拡大と環境悪化のジレンマ
4.運用ノウハウの設計への反映
5.日本企業のビジネス機会
6.質疑応答/名刺交換
エリア
東京都
会場名
紀尾井フォーラム
主催者
新社会システム総合研究所
種別
有料セミナー
ジャンル
IT戦略