東京都 2024/08/29開催

災害インパクト評価とレジリエンス強化

【能登半島地震に学ぶ防災投資の効果と課題】

概要

会場受講/ライブ配信/アーカイブ配信(2週間、何度でもご視聴可)

【重点講義内容】
Ⅰ.防災投資のカギを握る災害インパクトの事前評価
~インフラのレジリエンス強化で災害リスクに備える~

三菱総合研究所
社会インフラ事業本部リスクマネジメントグループ
研究員
田中 良明(たなか よしあき) 氏

13:00~14:10
今年1月に発生した能登半島地震では、水道管路等の災害に脆弱なインフラが被害を拡大し、迅速な復旧を妨げている主要因の一つであると考えられます。ひとたび大災害が発生し、脆弱化する日本のインフラが被害を受ければ、社会にもたらす影響は計り知れません。南海トラフ地震や首都直下地震、気候変動等を背景に災害リスクが高まるなか、有効な対策の一つとしてインフラへの事前の防災投資が挙げられ、防災投資の促進のためには災害発生がもたらす多面的なインパクトを詳細に事前評価することが第一歩となります。
本講演では、防災投資促進における災害インパクト評価の重要性及び災害インパクト評価を起点とした社会のレジリエンス向上策についてお話しいたします。

1.「三重苦」に陥る日本のインフラ
 日本のインフラは、老朽化、巨大地震等の災害リスクの上昇、財政難という「三重苦」時代に突入。

2.災害インパクト評価に基づくインフラへの効率的な事前防災投資の重要性
 防災資金を復旧・復興費用ではなく効率的な事前防災投資に充てることがレジリエンス向上への最短経路。

3.上水道、工業用水道を例にした事前防災投資及び災害インパクト評価の現状
 能登半島地震の被災地も含め、現状のインフラ管理には十分に災害リスクが考慮されているとは言い難い。

4.災害インパクト評価のボトルネック
 災害インパクト評価はデータ収集による状況把握や災害の波及影響の評価が難点。

5.効果的な災害インパクト評価に向けたMRIと名古屋大学の取組
 現在、MRIと名大が共同で取り組んでいる西三河の工業用水等を対象とした災害インパクト評価についてお話しいたします。

6.「インパクトベース」の災害対策の理想像と実現に向けた課題へのアプローチ
 弊社が考える災害インパクト評価を活用した事前防災投資促進の理想像や、それに向けた今後の取組についてお話しいたします。

7.質疑応答/名刺交換

Ⅱ.能登半島地震から考えるこれからの上下水道のレジリエンス

東海国立大学機構名古屋大学減災連携研究センター
准教授
平山 修久(ひらやま ながひさ) 氏

14:20~15:30
2024年1月1日16時10分に発生した令和6年能登半島地震では、水道施設の被災等により、6県38水道事業体において、最大約13.7万戸の断水被害が生じました。特に、能登地方6市町においては、配水管のみならず、浄水場、配水池や導水管、送水管という上水道システムの上流部分に甚大な被害が生じ、壊滅的な機能喪失、長期的な断水となっています。
2024年能登半島地震での水道分野における応急給水、復旧状況の地図化ならびに情報共有の取り組みから、災害時の上水道分野における情報戦略機能のあり方や、これからの上下水道一体での災害レジリエンス確保のあり方について考えます。

1.2024年能登半島地震の特徴について
 2024年能登半島地震での緊急地震速報発表状況と人的・住家被害の状況。
 
2.能登半島地震における応急給水拠点マップと復旧状況マップ
 応急給水拠点、復旧状況の地図による可視化と関係機関の情報共有の取り組み。

3.災害時の上水道分野における情報戦略のあり方
 応急給水ならびに応急復旧の進捗管理や医療機関等への影響分析と災害時情報戦略機能。

4.能登半島地震から見える水道の課題
 重要な施設の耐震化、更新の状況、技術職員一人当たりの管路延長からみえる人材確保、上下水道一体での災害対応等の課題。

5.災害文明と災害文化、水道文明と水道文化
 水道管路耐震化による災害による社会の相転移の回避、災害文明に追随していない災害文化、水道文明の展開と水道文化の醸成による
 これからの上下水道の災害レジリエンス。

6.質疑応答/名刺交換

開催日

2024/08/29 (木) 13:00〜15:30

エリア

東京都

会場名

主催者

新社会システム総合研究所

種別

有料セミナー

ジャンル

IT戦略


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