• 2024/05/09 掲載

ECB、年内利下げ可能 政策決定方法は再考すべき=ベルギー中銀総裁

ロイター

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[フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのウンシュ・ベルギー中銀総裁は8日、ECBは年内に利下げを進めることができるが、インフレ予測の方法やその予測に基づく政策決定方法を再考する必要があると述べた。

フランクフルトでの講演で、過度に長期にわたる金融引き締めは時期尚早な緩和よりもリスクが大きいと指摘。「見通しは依然として不透明だが、年内に利下げを開始する道筋があると考えている」とした。

その上で、利下げ時期については今後発表される経済指標次第だが、「0.50%ポイントの利下げ余地がある」とした。市場が現在織り込む年内の利下げ幅予想は合計0.70%ポイント。

一方、ECBのシュナーベル専務理事が提案している米連邦準備理事会(FRB)の「ドットチャート」のような金利予測分布図の公表については反対する意向を表明。ECBが金利予測分布図を公表すれば、市場が域内各国の中銀総裁と特定の金利予測とを結び付け、これにより各国中銀総裁が自国の利益とユーロ圏のニーズとを天秤にかける可能性が高まり、ECB内の分裂を深める可能性があるとした。

ECBの予測モデルについては、特に経済が不安定な時期における精度が低いことから、ECBのインフレ予測方法に問題があると警告。「モデルは必ずしも信頼できる羅針盤ではないかもしれない。インフレは一過性のものだと信じられていたが、実際はそうではなかった」とし、「これは、われわれのモデリングの枠組みと、政策決定におけるモデルに基づく予測の役割を批判的に再評価する必要性を強調している」とした。

さらに、モデルは大きな経済変動を見逃し、極端な出来事に対応できず、短期的な動向よりも先のインフレを重視していると言及。ECBは「中期的」なインフレを目標としているが、労働者や企業はそれに基づいて賃金要求や物価予想を設定するため、短期的な動向が依然として重要であり、それを無視すると、2022年に利上げが比較的遅れたようにECBを誤った方向に導く可能性があるとした。

そのため、ECBは、特に現在の異常なボラティリティーの状況下では、短期的なインフレ期待と賃金動向をより重視すべきだと語った。

ウンシュ総裁は、ECBは予測する際に不確実性を示すために代替シナリオを導入することもできるし、インフレ期待が「適度に固定」されたままであれば、目標の解釈について柔軟性を表明することもできるとした。

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