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- 2016/02/29 掲載
JAWS-UG青森代表 立花拓也氏に聞く、地方でIoTとクラウドが受け入れられる理由
ゆるやかな雰囲気の中で行われる真剣な意見交換
ついつい他のことに気を取られて遊んでしまいがちな人でも、周囲に作業をする人たちがいれば作業に没頭できる。それがもくもく会の本来の目的だが、もっと黙々と、それぞれが作業に熱中する集まりだと筆者は思っていた。が、そこに流れていたのは予想よりはるかにゆるい空気だった。
だらけているというのではなく、良い意味で、やるべきことを縛らないゆるさがあった。作業中に浮かんが疑問点を近くにいる人に相談したり、興味のある新サービスについて調査しながら周囲に感想を求めたり。一人ひとりが技術を追うだけではなく、それぞれが持つ知識を共有する雰囲気がそこにはあった。和気あいあいとした雰囲気で気さくに話しかけてくれたのは、人見知りがちな筆者には助かった。
その後に行われた勉強会は、もっと和やかな雰囲気に包まれた。テーブルには食事や飲み物が広げられ、参加者のひとりからはせんべい汁がふるまわれた。缶ビール片手の和やかな雰囲気だが、それぞれの発表はクラウドサービスの使い方や新たに立ち上げる予定のサービスについての紹介など。
発表が終わるごとに、内容について参加者からは質問や改善提案が次々と出てくる。あまり大人数ではないこともあり、それらは堅苦しい質問ではなく、もっと気軽でざっくばらんな意見交換といった体だった。そんな和やかな雰囲気の勉強会は、深夜にまで及んだ。
地元に戻った立花氏がひとりで始めた勉強会がここまで成長
JAWS-UG青森支部の代表を務める立花氏は、かつては仙台のデータセンターでエンジニアとして働いていた。インフラエンジニアとしてさらに成長するために、東京の企業に転職することを考え始めていたときに起こったのが、東日本大震災だった。「震災をきっかけに、被災三県では以前のように元に戻して終わりではなく、以前よりも良い地域にしていこうという活動、意識が見えました。私の故郷である三沢も震災で被害を受けましたが、復興の方法は“元どおりにして終わり”という印象を強く持ちました。これまで同じ東北の田舎だと思っていたのが、震災をきっかけに大きな差がついてしまうのではないか。そんな思いが強くなり、仙台から三沢に戻り、2012年に起業しました」(立花氏)
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