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  • 2016/02/29 掲載

JAWS-UG青森代表 立花拓也氏に聞く、地方でIoTとクラウドが受け入れられる理由

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青森県三沢市。1931年、太平洋無着陸横断飛行を達成したミス・ビードル号が飛び立った地であり、空のまちとしても有名だ。その空のまちから、雲(クラウド)の情報を発信し続けている人たちがいる。AWS(Amazon Web Services)のユーザーグループJAWS-UG青森支部だ。今回、JAWS-UG青森支部とJAZUG青森の合同勉強会に参加する機会を得て、JAWS-UG青森代表である、ヘプタゴンの代表取締役社長 立花 拓也氏にも話を聞いた。
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JAWS-UG青森支部、JAZUG青森 合同もくもく会の様子

ゆるやかな雰囲気の中で行われる真剣な意見交換

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 筆者が訪ねたのは、ヘプタゴンの三沢オフィス。お邪魔したときにはすでにJAWS-UG(Japan AWS User Group)青森、JAZUG(Japan Azure User Group)青森合同のもくもく会(※カフェや家などに集まって、各自がもくもくと勉強したり本を読んだりするだけの会のこと)が始まっていた。オフィスには三々五々メンバーが集まってきて、各々好きな場所に席を取ってノートPCを広げる。クラウドサービスの機能を検証する人、この後の勉強会で使う資料を作る人もいた。

 ついつい他のことに気を取られて遊んでしまいがちな人でも、周囲に作業をする人たちがいれば作業に没頭できる。それがもくもく会の本来の目的だが、もっと黙々と、それぞれが作業に熱中する集まりだと筆者は思っていた。が、そこに流れていたのは予想よりはるかにゆるい空気だった。

 だらけているというのではなく、良い意味で、やるべきことを縛らないゆるさがあった。作業中に浮かんが疑問点を近くにいる人に相談したり、興味のある新サービスについて調査しながら周囲に感想を求めたり。一人ひとりが技術を追うだけではなく、それぞれが持つ知識を共有する雰囲気がそこにはあった。和気あいあいとした雰囲気で気さくに話しかけてくれたのは、人見知りがちな筆者には助かった。

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JAWS-UG青森支部、JAZUG青森による合同「勉強会」の様子

 その後に行われた勉強会は、もっと和やかな雰囲気に包まれた。テーブルには食事や飲み物が広げられ、参加者のひとりからはせんべい汁がふるまわれた。缶ビール片手の和やかな雰囲気だが、それぞれの発表はクラウドサービスの使い方や新たに立ち上げる予定のサービスについての紹介など。

 発表が終わるごとに、内容について参加者からは質問や改善提案が次々と出てくる。あまり大人数ではないこともあり、それらは堅苦しい質問ではなく、もっと気軽でざっくばらんな意見交換といった体だった。そんな和やかな雰囲気の勉強会は、深夜にまで及んだ。

地元に戻った立花氏がひとりで始めた勉強会がここまで成長

 JAWS-UG青森支部の代表を務める立花氏は、かつては仙台のデータセンターでエンジニアとして働いていた。インフラエンジニアとしてさらに成長するために、東京の企業に転職することを考え始めていたときに起こったのが、東日本大震災だった。

「震災をきっかけに、被災三県では以前のように元に戻して終わりではなく、以前よりも良い地域にしていこうという活動、意識が見えました。私の故郷である三沢も震災で被害を受けましたが、復興の方法は“元どおりにして終わり”という印象を強く持ちました。これまで同じ東北の田舎だと思っていたのが、震災をきっかけに大きな差がついてしまうのではないか。そんな思いが強くなり、仙台から三沢に戻り、2012年に起業しました」(立花氏)

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ヘプタゴン 代表取締役社長 立花 拓也氏

【次ページ】地方でもIoTとクラウドなら受け入れてもらいやすい
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