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- 2015/10/08 掲載
秋元 康氏×小山 薫堂氏対談:AKB48、くまモンを生んだヒット企画発想法
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秋元 康氏はなぜ企画するときにマーケットを見ないのか
作詞家、そしてアイドルグループ「AKB48」のプロデューサーである秋元 康氏と、映画「おくりびと」の脚本やゆるキャラ「くまモン」を手掛ける小山 薫堂氏。テレビ、ラジオ番組の放送作家としてキャリアをスタートした両氏は、いまや日本を代表するクリエイターといっていいだろう。2015年10月7日、新経済連盟の交流イベントに登壇した両氏は、“企画力”をテーマに議論を交わした。
小山氏は、企画をする上で大切にしていることを次のように語る。
「企画とはサービスであり、サービスとは思いやりである。人々が何を求め、何を欲しているかを慮れるかを考える必要がある。これは、会社のスタッフにも常に言っていることだ」
小山氏は、企画するときに3つの視点を考えるという。1つ目は、その企画は新しいか。2つ目は、自分にとって楽しいか。3つ目は、だれを幸せにするか。小山氏は「そのうち1つでも当てはまれば、やる価値がある」と思っているそうだ。
一方の秋元氏は、サービスの受け手のことを考える小山氏とは対照的だ。同氏は「薫堂くんに異を唱えるわけではないが」と前置きして次のように語った。
「(企画するうえで)ここ20年、とにかくマーケットを見ていない。それ以前は薫堂くんと同様のことをしていたが、マーケットを過当競争に巻き込まれるのでは、と思うようになった。たとえば、みんなが校庭でドッジボールをしているなかで、後から入っても勝てないだろうと。だから僕は、たった一人鉄棒を始める。そしてドッジボールをやっている人がそれを見て『面白いな』と思われるようにすればよい」
差別化を考えるうえでのヒントとは
秋元氏は、差別化を考えるうえでのキーワードとして「記憶に残る幕の内弁当はない」という言葉を挙げる。世界一美味しい梅干しを使った日の丸弁当で勝負しようとしても、会議をやればやるほど要望が増えて幕の内弁当になってしまう。つまり、記憶に残る弁当は1品だけでよく、あれこれ欲張りすぎてはいけない、というわけだ。
また秋元氏は、ともに働くスタッフに対して「カルピスの原液を作れ」という言葉も投げかけているという。
「カルピスの原液があれば、その先にカルピスウォーターやホットカルピス、カルピス味のアイスクリームを作りたいという話が生まれる。原液がないとすぐ真似され、競合が出てきてしまう」(秋元氏)
一方、差別化を考えるための発想法として小山氏が挙げたのは「あまのじゃくになって考える」ということ。人が思っていること反対のことを考えることであり、同氏はこれを“神様にフェイントをかける”と表現した。
【次ページ】秋元氏が電通と進めている新プロジェクトとは?
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