自動運転やスマート工場、スマートホームなど、IoTがPoCから実用段階に移るにつれ、デバイスから収集した大量データのリアルタイム分析処理をどうこなすかに注目が集まっています。クラウドで処理する場合、機器が広範囲に分散していることで起きる処理の遅延や通信量・コストの肥大化、セキュリティの脅威といった課題があります。こうした課題の解決策として、注目されているのがエッジ側に処理機能を持たせ収集データを一次処理する「エッジコンピューティング」です。このWebセミナーではIoT/エッジコンピューティング導入に関する情報を提供してまいります。

基調講演

基調講演

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

執行役員

森 正弥

ECや金融における先端技術を活用した新規事業創出、大規模組織マネジメントに従事。世界各国の研究開発を指揮していた経験からDX立案・遂行、ビッグデータ、AI、IoT、5Gのビジネス活用に強みを持つ。CDO直下の1200人規模のDX組織構築・推進の実績を有する。2019年に翻訳AI の開発で日経ディープラーニングビジネス活用アワード 優秀賞を受賞。日本ディープラーニング協会 顧問、企業情報化協会 AI&ロボティクス研究会委員長。過去に、情報処理学会アドバイザリーボード、経済産業省技術開発プロジェクト評価委員、CIO育成委員会委員等を歴任。著書に『クラウド大全』(共著:日経BP社)、『ウェブ大変化 パワーシフトの始まり』(近代セールス社)、『大前研一 AI&フィンテック大全』(共著:プレジデント社)がある。

プログラム

13:00 - 13:40

基調講演

DXを支えるエッジコンピューティング

講演内容:

Bigdata、AI、IoT、ブロックチェーン 等、各種IT領域における著しい発展をいかに取り込み、従来の物理的に縛られた事業活動から、ハイパフォーマンスを実現するデジタル世界への拡張を成し遂げていくか。そしてそれを通し、産業や生活にどのように新しい価値を届けるか。今日、企業においてデジタルトランスフォーメーション(DX)は重大なテーマとなりました。
加えて、現代は5Gの時代と言われています。5Gの普及により、DXをより推し進める膨大なデータを処理する様々なアプリケーションの登場に期待が集まっています。スマートファクトリーやスマート農業、自動運転車、リテールの現場、災害時の対応等です。インダストリアルIoTとも関連のある分野であり、このようなユースケースを想定した場合、企業は、何でもかんでもクラウドへ通信して処理を行うのではなく、できる限りクラウドとのやり取りを効率化し、ローカル上で複雑であってもより多くの処理をスムーズに完結させていくエッジコンピューティングが必須であると気づき始めています。
エッジコンピューティングにおいては、データを蓄積するのではなく、データが発生したその場所で効率的にデータを解析しハンドリングする、エッジでの処理に最適化されたAIアプリケーションの開発を促しています。そして処理と並行して蓄積すべきデータは(ケースによっては選別した上で)クラウド側へ送信する。これにより、センサーやモーター、ポンプなどを通じて機器の内部かその近くでデータを知的に処理できるようになります。また、自動運転車の反応時間の短縮や、リアルタイムでの不正検知、プライバシーに関わるデータや更にデリケートな医療データの保護など広範な分野での応用が期待できます。これらは、様々な領域でのDXの進展にもつながっていきます。
本講演では、エッジコンピューティングの必要性について概観しながら、どのような技術トレンドとエッジコンピューティングが関係しているかについて述べ、スマート工場等、代表的なユースケース、活用シナリオについて解説します。

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

執行役員

森 正弥

13:40 - 14:10

サーバーレスで構築するエッジコンピューティング

~利点と効果的な活用例

講演内容:

デバイス増加、モバイル環境の充実、コロナ禍による巣ごもり需要の増加といった社会のダイナミックな変化に対し、クラウド一極集中のアーキテクチャには処理や遅延といった課題と共に限界が見えています。その克服のためには、クライアントに近いエッジで処理を行うエッジコンピューティングが最適です。このモデルは、安全な通信の確保やサイバー攻撃からの防御層としても有利に働きます。本セッションでは、クラウドとエッジの位置づけ、サーバー不要によるシステム全体コストの削減、カスタムロジックが動作する拡張性といった観点から、次世代プラットフォームとしてエッジコンピューティングの活用アイデアとメリットを解説します。

アカマイ・テクノロジーズ合同会社

Web Performance Architect

伊東 英輝

14:15 - 14:45

近未来は1兆個のデバイスに?
エンドポイントAIを加速させるArm組み込みIP

講演内容:

【IoT/AIテクノロジー、エッジコンピューティングの開発に携わる方へ】

クラウドからエッジまで、Armのテクノロジーはあらゆる機器に搭載され、世界人口の7割もの人々に活用されています。今後も増え続けるエッジデバイスで実行されるAIアプリケーションが、複雑で要求が高まるにつれ、ますます高度なテクノロジーへの対応が求められます。その際、最小で電力効率に優れ、遅延やコストを抑え、セキュアな半導体IPをベースに設計開発する必要があります。スマートフォンをはじめ、音声認識ソフトウェアや次世代の自動運転車、工場の自動化、リアルタイムの医療診断など、私たちの身の回りにあるテクノロジーを、組み込み技術の観点からご説明いたします。
Armの幅広いCPU、GPU、ニューラルプロセッサ、ソフトウェア、ツール、サポートを一貫してご利用いただけるArm Flexible Accessプログラムもあわせてご紹介します!

アーム株式会社

応用技術部 ディレクター

中島 理志

  • ※講演内容・プログラムは都合により一部変更させていただくことがございます。予めご了承ください。

セミナー概要

名称

ビジネス+IT Webセミナー

IoT/エッジコンピューティング 2021 春

日時

2021年3月4日(木) 13:00 - 14:45

会場

Webセミナー(Live配信)

受講料

無料(事前登録制)

主催

SBクリエイティブ株式会社(ビジネス+IT)

協賛

アカマイ・テクノロジーズ合同会社、アーム株式会社

メディア協力