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海外拠点のバラバラなシステムが引き起こすさまざまな課題
海外進出を目指す企業の目的は、大別すると2つの流れがあるという。ひとつは製造拠点として、人件費が安い国を求めた海外進出だ。かつて中国に進出していた企業は、人件費高騰、経済的リスクといった「チャイナリスク」を回避する目的で、近年はASEAN地域への拠点進出を求めている。もうひとつは、経済活動が活発な新興国への、販売拠点としての海外進出だ。こちらも前者と同じく、タイ、シンガポール、インドネシアといった東南アジアに進出している企業が増えている。
しかし、ここにきてシステム面で課題を抱える企業からの相談が目立ってきたと語るのが、数多くの企業の海外進出をシステム面で支援してきた日立システムズ 伊達 信也氏だ。
「近年、すでに海外に進出されているお客様から、本社からの統制が効かない、あるいは海外拠点の情報がわからない、という声を多く聞くようになりました。実は、はじめて海外に進出した際、立ち上げスピードを最優先するため、現地ベンダーの安いシステムを導入してしまい、数年経っても各国でシステムがバラバラのままになっているケースが非常に多いのです」(伊達氏)
伊達氏によれば、大手と呼ばれる企業であっても、現地にどのようなシステムが導入されているのかすら把握できておらず、レポートの際に必要な決算情報だけをなんとかメールで集めている、というケースも決して珍しくないという。中堅・中小企業はもちろん、大手企業の海外支店や海外拠点、関連会社などでも、スピードを重視し過ぎたがゆえに同様の問題が顕在化しているのだ。
「経営陣はグローバルで何が起きているか、さまざまな情報を分析・把握して経営判断したいと考えます。しかしシステムがバラバラだと、たとえばある国で特定の商品が売れたとしても、それが本社にリアルタイムに伝わらなければ、効果的な施策を打つことができず、機会損失してしまいます。また、拠点ごとにシステムが異なると、各国ごとに専任の技術者が必要になるため、システムの運用や改修に多額の費用がかかります。こうした問題は、ビジネスが拡大し、拠点が増えれば増えるほど、大きくなっていきます」(伊達氏)
こうした問題を解決するため、海外進出している企業のあいだでいま、海外拠点のERPをリプレースして統一する動きが活発化しているという。
海外拠点の混沌化を解決するための要件とは
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