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  • 2016/11/21 掲載

印刷関連機器メーカーが「4月に売上ゼロへリセット」からの脱却に取り組んだ理由

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製品がコモディティ化していく中で、製品のライフサイクルにおける「アフターサービスによる付加価値提供」は、ブランドの差別化を図り、収益に貢献する重要な要素であるとの認識が広がっている。とくに、製造業にとってはサービス事業の収益化、サービスイノベーションは喫緊の課題だ。中期事業戦略に「サービスの売上拡大による収益の安定化」を掲げるSCREENグラフィックアンド プレシジョンソリューションズ サービス統轄部 統轄部長の髙田敏和氏が、同社がIoTなどを活用しながらワールドワイドで進めるサービス戦略について語った。

営業は毎年4月に「売上ゼロ」からのスタートだった

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SCREENグラフィックアンド
プレシジョンソリューションズ
サービス統轄部 統轄部長
髙田 敏和 氏
 BtoB向けに製版印刷機器およびプリント基板製造関連機器を手がけるSCREENグラフィックアンド プレシジョンソリューションズは、2014年10月に大日本スクリーン製造から分社化して設立された。

 フィールドサービス世界最大級の祭典「Maximize Tokyo 2016」に登壇した髙田氏は「これまでモノづくりの会社であったにも関わらず、消耗材をそれほど重視して扱ってこなかった」ことを課題に挙げる。これは納入済みの機器のアフターサービスと、サービスに付随して発生する交換部品などの消耗材のことだ。同社の営業担当者は「毎年4月に売上がゼロにリセットされ、1年で新規の機器販売の営業を行う」というビジネススタイルだった。

 これを顧客との継続的な関係強化にシフトし、既存顧客へのサービスと消耗材によるビジネスを循環化させ、収益の安定化を図るために策定されたのが同社の中期事業戦略だ。髙田氏によれば「サービスの売上が、連結売上で25%を超えることが今期の達成目標」という。

 具体的なサービス戦略は以下の4点に集約される。1つ目は「アップタイムの最大化」だ。納入した機器の稼働を最適化するため、プロアクティブなサービス提供を実現する。

 2つ目は「顧客が望むソリューションの提供」、3つ目が「お客さまの運用改善のサポートへのチャレンジ」だ。そして4つ目が「顧客満足度の向上」だ。多摩大学大学院客員教授の諏訪 良武氏に学び、「サービス・サイエンスを身の丈に合った形で導入することで、サービス品質の改善を図る」ことに取り組んだ。

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